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荒井 雅史
大学院博士前期課程2004年3月修了
JSR(株式会社ディスプレイ研究所) 勤務

◆◆ 会社での近況 ◆◆

私は大阪府立大学・理学系研究科の柳研究室に所属し、有機合成化学を専門に研究していました。大学院修士課程修了後、専攻推薦で大手化学メーカーに就職 し、現在、液晶ディスプレイに関連した先端高分子材料の研究を行っています。高分子材料は大学時代に専門としていた有機低分子の合成とは考え方の異なる点 が多く、最初は非常に戸惑いました。しかし、毎日高分子と格闘するうちに、低分子の時ほど明確ではありませんが、高分子の世界にも一定の規則性が見えはじ めました。現在では市場のニーズや将来のシーズにアンテナをはりめぐらせ、よりよい高分子材料を研究し、世の中にその研究成果が活かされた製品を出したい と考えています。

◆◆ 後輩へのアドバイス ◆◆

学生時代に何をどのように考え、どのように行動し、そこから何を得たのか。これは社会人になってから必ず大きな意味を持ちます。研究職に就きたい人には なおさらです。企業では上からの指示を待つのではなく、自らアイデアを出して積極的に研究開発する事が求められます。私は学生時代、柳先生に「論文はただ 読むだけではなく、そこから何を得たのか、自分の研究に活かせる点はないかを常に考えて読まなければいけない」と教えられました。今思えばこれは、非常に 大切な事だと身にしみて感じます。また、仕事をする上では人との関わりが大変重要です。研究だけではなく、学生時代に良い人間関係を構築することも大切で す。残りの学生生活を有意義に過ごして下さい。

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荒井さん (左 :アラブ首長国連邦・ドバイにて)