科目名

有機金属化学特論            [ back ]

 

対象

分子科学専攻・博士前期課程

 

時間

前期・水曜・1限

 

教室

A2棟・2階・221講義室

 

単位数

2単位 

 

担当

松坂 (A2棟・1階・2106S室) ・ 神川 (A2棟1階・2115S室)  
                     質問、コメントなど随時受け付けています。

 

授業内容

多様な構造と性質とを有する有機金属化合物の化学の基礎について、まず金属−炭素結合の性質と電子配置に関し、金属−炭素σ結合および金属−炭素π結合の性質とそれらが分子軌道法によりどのように理解できるかについてまとめます。次いで有機遷移金属化合物の反応性を基本的な反応パターンごとに整理し、有機典型元素化合物の反応性と比較しつつ学びます。さらに有機遷移金属化合物を触媒または反応剤として活用した分子変換について、講述します。 また、授業内容の理解を深める目的で、レポート課題を課します。

テキスト

 

コットン・ウィルコンソン・ガウス「基礎無機化学」(培風館)
L. S. Hegedus「遷移金属による有機合成」村井訳(東京化学同人)

参考書

 

シュライバー「無機化学(上・下)」(東京化学同人)
辻二郎「遷移金属が拓く有機合成 〜その多彩な反応形式と最新の成果〜」(化学同人)
中村晃編著「基礎有機金属化学」(朝倉書店)
山本明夫「有機金属化学〜基礎と応用 〜」(掌華房)
足立ら編「化学の論文を英語で書くための化学英語の活用辞典」(化学同人)

 

成績評価

期末試験、課題レポートの内容と提出状況により行います。

備考

本科目は錯体化学特論(前期・月曜・1限)と連動して実施します。


・ 実施スケジュール

実施日

予定される内容 *

配布資料

第1回 4/09

 科目概要
 遷移金属−炭素および典型金属−炭素の結合パターン

 
第2回 4/14

 遷移金属−CO結合1

 
第3回 4/16

 遷移金属−CO結合2

 
第4回 4/21

 典型的な遷移金属カルボニルの合成と構造、CO関連錯体

 
第5回 4/23

 遷移金属−アルケン結合、遷移金属−アルキン結合

 
第6回 4/28  典型的な遷移金属−アルケン錯体の合成と構造  
第7回 4/30

 遷移金属−π−アリル結合
 遷移金属−シクロペンタジエニル結合
 遷移金属−アレーン結合

 
第8回 5/07

 典型的な遷移金属−πアリル、シクロペンタジエニル、
 およびアレーン錯体の合成と構造

 
第9回 5/12  遷移金属−カルベン錯体1  
第10回 5/14  遷移金属−カルベン錯体2   
第11回 5/19  遷移金属カルビン錯体
 遷移金属−ヘテロ原子間に多重結合を有する錯体 
 
第12回 5/21  中間試験 問題結果
第13回 5/23  中心金属の価数と18電子則、配位飽和/配位不飽和 (休講/補講ページ参照  
第14回 5/28

 配位子の配位と解離、配位子置換反応の反応機構

 
第15回 5/30

 トランス効果とトランス影響
 配位子置換反応に及ぼす補助配位子の電子的・立体的効果

 

第16回 6/04  酸化的付加と還元的脱離1  
第17回 6/06  酸化的付加と還元的脱離2  
第18回 6/11

 遷移金属−炭素結合へのCOおよびイソニトリルの挿入1

 
第19回 6/13

 遷移金属−炭素結合へのCOおよびイソニトリルの挿入2

 
第20回 6/18

 遷移金属−水素結合へのアルケンの挿入とβ水素脱離

 
第21回 6/20  遷移金属錯体触媒を活用した分子変換1(アルケンの水素化・酸化) 講義資料
第22回 6/25  遷移金属−炭素結合へのアルケンの挿入1  
第23回 6/27  遷移金属錯体触媒を活用した分子変換2(C-C結合生成) 講義資料
第24回 7/02  遷移金属−炭素結合へのアルケンの挿入2  
第25回 7/04  遷移金属錯体触媒を活用した分子変換3(C-CおよびC-N結合生成) 講義資料
第26回 7/09  配位子への外部試薬の攻撃  
第27回 7/11  遷移金属錯体触媒を活用した分子変換4(π−アリル錯体を用いる合成反応) 講義資料
第28回 7/18  遷移金属錯体触媒を活用した分子変換5(カルベン錯体を用いる合成反応) 講義資料
第29回 7/23  予備日  
第30回 7/25  遷移金属錯体触媒を活用した分子変換6(カルボニル化) 講義資料
第31回 8/01  期末試験(問題結果  

* 講義の進度に応じて若干変更される可能性があります。             [ back ]