May 24, 2007   


無機化学2・レポート課題7   (提出期限・5/28(月):提出先・松坂研究室)
   


第1遷移系列の遷移金属に関する以下の問いに答えよ。

孤立した状態での上記遷移金属イオンの 3d 軌道は5重に縮退しているが、 分子やイオンなどが配位することによりこの縮退は(一部)解ける。
 
次の4種類の金属錯体における d 軌道の分裂の様子を定性的に図示し、 それぞれの軌道を帰属せよ。
  
(1)
(2)

(3)
(4)
6配位8面体型錯体
正方に歪んだ6配位8面体型錯体
  (→ 6個の配位子のうち、z軸上の2個が、残りの4個よりもやや中心金属から遠ざかった構造)
平面4配位型錯体
4面体型錯体
 
備考 今回からテキストの23章に入ります。

遷移金属錯体の金属―配位子結合生成、分子構造、化学反応性、外場との相互作用現象などを理解するうえでのポイントである「電子」に注目します。

遷移金属錯体の示す多様な構造や性質(観測された実験事実)が、

孤立した遷移金属原子中の最外殻オービタルを占有していた電子のエネルギーや空間的な分布の様子が、配位子との結合を形成して金属錯体分子となることでどのように変化しているか

という視点から現象をとらえることにより、どのように理解することができるのかを体感して下さい。