科目名

有機化学4

 

対象

分子科学課程

 

時間

後期・金曜・1限

 

教室

A5棟1階・103講義室

 

単位数

2単位 

 

担当

豊田 (A13棟・4階410室)


授業の目的・到達目標

 カルボン酸は、カルボキシ基と呼ばれるカルボニル基に水酸基が結合した構造を持っている。そのためカルボン酸は、他の官能基には無い多様な性質や反応性を示す。例えば、カルボン酸はプロトン供与性があるため酸性を示す。また、相補的な自己会合を行い、二量体を形成する。先ず、カルボン酸に特有な性質を理解することを目標とする。さらに、同一分子内に2つのカルボキシ基を持つシュウ酸や酒石酸などの物性も理解出来るようになる。
 一方、カルボン酸は各種アルコールと脱水縮合してエステルへ変換される。また、カルボン酸はアミンと脱水縮合してアミドとなる。さらに、カルボン酸の水酸基をハロゲンに置き換えたハロゲン化アシルはとりわけ反応性が高いため、ルイス酸存在下に、芳香環のアシル化に用いられる。この一連の官能基変換を理解することを目標とする。また、エステルやアミドなどのカルボン酸誘導体に特有な反応を縦横無尽に組み合わせて、標的分子を効率良く合成出来るようになる。

 

授業時間外の学習(準備学習)

授業を理解するためには、予習と復習が不可欠です。シラバスに毎回の授業に対応する教科書のページを記載しているので、予め読んで理解するように心掛けること。また復習として、授業中に配布する資料を中心に授業で取り扱った内容をしっかり理解するよう努める。特に、教科書には出て来ない専門用語や概念については、配布資料とノートを読み返して理解を深めるよう努める。 

 

教科書

ボルハルト・ショアー現代有機化学 第6版 下」(化学同人)

 

成績評価

授業目標(達成目標)の達成度で成績評価を行う。C(合格)となるためには、授業で採り上げた全ての項目を理解することが必要である。成績を評価する手段として、「小テスト」(15回)と期末試験を用いる。成績評価に占める割合は、小テスト40%、期末試験が60%とする。

 

オフィスアワー

随時


・実施スケジュール 

予定される内容 *

備考
第1回  カルボン酸の構造と性質 text pp.893-903を予習
第2回  カルボン酸の合成法 text pp.904-908を予習
第3回  カルボン酸の反応 text pp.908-911を予習
第4回  カルボン酸誘導体の構造と性質 text pp.911-937を予習
第5回  19章の問題演習 text pp.937-946を予習
第6回  カルボン酸誘導体の反応 text pp.947-958を予習
第7回  エステルの反応 text pp.958-966を予習
第8回  アミドの反応 text pp.966-975を予習
第9回  ニトリルの反応 text pp.975-1002を予習
第10回  20章の問題演習 text pp.1002-1010を予習
第11回  アミンの構造と性質 text pp.1011-1025を予習
第12回  アミンの合成 text pp.1025-1031を予習
第13回  アミンの反応(1) text pp.1031-1035を予習
第14回  アミンの反応(2) text pp.1035-1050を予習
第15回  21章の問題演習 text pp.1051-1058を予習

 *  講義の進度に応じて若干変更される可能性があります。