大学院理学系研究科分子科学専攻・博士後期課程

● 教育理念・目的
分子科学専攻博士後期課程では、教員の個人指導のもと、各自が個別のテーマを設定して最先端の分子科学研究を遂行することを通して、物質や事象の本質を理解する能力と洞察力、英語によるコミュニケーション能力を重点的に鍛錬します。研究の遂行能力に加え、新たな研究計画の立案と評価を行うための能力ディスカッション能力を鍛錬し、自立した研究者・高度専門職業人として社会に貢献できる人材を育成します。
● 教育目標
上記を達成するための具体的な教育目標を下記のように設定しています。
1. 分子と外場との相互作用現象化学反応機構の、実験と理論の両面からの解析に関する先端知識と実験手法を修得する。
2. 機能性物質や高度生理活性分子を構築する基盤となる新しい精密有機化学反応不斉合成反応環境低負荷型化学反応生体関連分子の機能に関する先端知識と実験手法を修得する。
3. 典型元素と遷移元素とを自在に活用した、高活性・高選択的な触媒能を有する遷移金属錯体や導電性有機分子などの新しい機能性分子およびその集積体の設計・合成に関する先端知識と実験手法を修得する。
4. 英文テキストや最新の英語論文を読む能力、研究成果を英語論文として発信する能力の鍛錬を通して、コミュニケーションツールとしての英語力を養成する。
5. 最先端の分子科学研究に携わり、解答未知の課題に対して、理論と実験の両面から個人レベル/グループレベルでのディスカッションにより問題点を明確にしつつとりくむことを通して、調査・研究を遂行する方法を修得するとともに、ディスカッション能力発表能力問題解決能力を養い、論理的な思考力明快にコミュニケーションをとる能力を鍛錬する。
6. 新たな研究計画を企画・提案して互いに評価しあうことを通して研究の立案能力評価能力を鍛錬する。
● 教育目標とカリキュラムとの対応
  教員の個人指導のもとで、各自が個別のテーマを設定し、最先端の分子科学研究を遂行することがカリキュラムの中心となります。指導教員との緊密なディスカッションを基に、研究計画の立案、実行、成果報告(論文発表、学会発表)を行います。また、各自の研究テーマとは独立に新たな研究計画を企画し、専攻所属教員全員の参加する場で提案して互いに評価しあう「研究企画ゼミナール」が必修科目として課されています。

分子科学専攻・博士後期課程の教育目標とカリキュラムとの関係を表4に示します。学年毎・学期毎の時間割についてはこちらをご覧下さい。