科目名

無機化学3                                     [ back ]

対象

分子科学課程・2年次生

時間

前期・月曜・2限

教室

A5棟・1階・103講義室

単位数

2単位

担当 松坂(A13棟・階・406

オフィス
アワー

随時 (→ 対応可能な時間帯はこちらを参照

授業の目的・
到達目標

以下の各項目の基礎を学ぶことを通じて、有機金属錯体の多様な構造や反応性を「金属−炭素結合」に注目して理解すること
 (1) 金属−炭素結合の形成の基盤となるオービタル同士の重なり合い
 (2) 中心金属の形式酸化数、電子配置、18電子則
 (3) 代表的な有機金属錯体の合成と構造
 (4) 有機金属錯体の示す素反応パターンとその反応機構
 (5) 有機金属錯体上で進行する触媒的分子変換反応

授業内容

本科目では、金属原子と有機分子とが金属−炭素結合により結びついた分子である有機金属錯体の化学の基礎を 学びます。「無機化学3」 は無機化学系および有機化学系の学部講義科目を融合する科目として位置づけられます。授業はテキストの24章を中心 に、19章と27章の内容を含めて実施します。また、授業内容の理解を深める目的で、レポート課題を課します。

テキスト

ハウスクロフト 「無機化学 (上・下)」 (東京化学同人)

参考書

増田・長嶋共編 「ベーシックマスター無機化学」 (オーム社)
中沢・小坂田編著 「有機金属化学」 (三共出版)
山本明夫 「有機金属化学 −基礎と応用−」 (裳華房)
シュライバー・アトキンス 「無機化学(上・下)」 (東京化学同人)
中沢浩 「無機化学演習 〜大学院入試問題を中心に〜」 (東京化学同人)

成績評価

授業目的(到達目標)の達成度を、期末試験および 課題レポートの内容/提出状況により評価します。単位を修得するためには、授業内容に即した基礎的問題を解くことができることが必要です。

備考

本科目は、受講生が以下の科目をすでに履修していることを前提に実施します。
  無機化学1無機化学2有機立体化学有機化学1有機化学2分子構造解析T
  化学1化学2
また、本科目と並行して履修する以下の科目の内容とも連携をとりつつ行います。
  有機化学3

・実施スケジュール 

実施日

予定される内容 *

予復習の手引

第1回

4/10

 「無機化学2」総括、「無機化学3」でとりあげる内容の概観把握

レポート課題1

第2回

4/17

 典型金属−炭素結合1Grignard 試薬の合成と反応性を中心に)

レポート課題2

第3回

4/24

 典型金属−炭素結合2
 
電子不足有機金属分子における多中心結合
 
(アルキルアルミニウムの構造と反応性および動的挙動)

レポート課題3

第4回

5/01

 遷移金属カルボニル錯体および類縁化合物

レポート課題4

第5回

5/05
(金)

 遷移金属カルボニル錯体および類縁化合物
【補講】
 実施期日注意: 金曜1限・A5棟3階306講義室

レポート課題5

第6回

5/08

 遷移金属カルボニル錯体および類縁化合物

レポート課題6

第7回

5/15

 遷移金属アルケン錯体

レポート課題7

第8回

5/22

 遷移金属アルケン錯体

レポート課題8

第9回

5/29

 η3〜η8型の炭素配位子を有する金属錯体

レポート課題9

第10回

6/05

 中心金属の価数、18電子則、配位飽和/配位不飽和

レポート課題10

第11回

6/12

 配位子の配位と解離、トランス効果とトランス影響

レポート課題11

第12回

6/19

 酸化的付加、還元的脱離

レポート課題12

第13回

6/26

 酸化的付加、還元的脱離

レポート課題13

第14回

7/03

 遷移金属−炭素結合へのCOの挿入と逆挿入

レポート課題14

第15回

7/10

 遷移金属−水素結合へのアルケンの挿入とβ水素脱離

レポート課題15

第16回

7/14(金)

 配位子への外部試薬の攻撃(求核反応、求電子反応)
【補講】
 実施期日注意: 金曜1限・A5棟3階306講義室

レポート課題16

第17回

7/24

 遷移金属錯体触媒を活用した合成反応

 

第18回

7/31

 期末試験 (実施要領問題結果

 

    *  講義の進度に応じて若干変更される可能性があります。        [ back ]